3月24日、大谷はこの春最後となる登板をエンゼルス戦で迎えた。わずか2回の投球ながら5奪三振という内容で、状態の良さを示してマウンドを降りた。オフシーズンの静けさ、WBCでの熱狂と落胆——長く慌ただしかった春が、ようやく仕上がりの時期を迎えていた。
米メディアの書き方は、いつも通り抑制的だった。「最終調整」という位置づけの試合の中身を、淡々と数字で伝えるにとどまっている。だがこの2回5奪三振という内容は、開幕への期待を静かに高めるには十分だった。
1月の静かな冬から、2月のキャンプ、3月のWBCでの歓喜と落胆を経て、大谷はようやくレギュラーシーズンの入り口に立っていた。開幕は4月7日、敵地ヒューストン。そこから、また新しい一年が始まる。
長い春が終わる。ここから先は、他のどの選手とも同じ、143試合の積み重ねが待っている。