VOL.42 — 2026年10月12日–10月18日

最後の打順は、1番だった

ポストシーズン8試合で、大谷の打順は2番から6番までを行き来した。最後の夜、ロバーツ監督は彼を1番に戻し、大谷は約2カ月ぶりの本塁打で応えた。それでもドジャースはブルワーズに4連敗し、三連覇の夢はここで終わった。

移籍後最低の6番・PS初の1番で3ラン・NLCS 0勝4敗で敗退

8試合で、大谷翔平の打順は2番、2番、5番、4番、4番、4番、6番、1番と動いた。このポストシーズン、ドジャースの打順表に書かれてきた彼の位置だ。最後に「1番」と書かれた10月15日の夜、ドジャースの10月は終わった。

10月12日、ミルウォーキーでのNLCS第2戦。大谷は3試合続けて4番に入り、4打数無安打、2三振だった。ドジャースは4-7で敗れて2連敗。デイリースポーツによれば、大谷は不振から抜け出そうと、移籍後初めて3日続けて屋外でフリー打撃をしていた。本塁打は8月18日を最後に、24試合・110打席出ていなかった。ベッツは「見ていてつらい」と語っている。

試合後、ロバーツ監督は「良くないのは明らか」と認め、本人の状態も万全ではないと話した。9月には右上腕二頭筋の炎症などで欠場があり、左ひざも抱えている。それでも翌日、監督は第3戦も大谷を起用すると明言した。大谷が、自分はチームの力になれると強く訴えたからだという。大谷本人は「全責任は自分にある」という趣旨を語り、体の症状は打てない理由にならない、と言った(Yahoo Sports)。ここまでポストシーズン20打数3安打、3本はすべて単打だった。

10月14日、ドジャー・スタジアムでの第3戦。打順表の大谷は6番だった。ドジャースでは最も低い打順で、6番での先発はエンゼルス時代の2020年以来、6年ぶりになる。この日の大谷は2打数1安打、1四球、1死球で3度出塁した。1点を追う6回1死一、二塁で四球を選び、スミスの2点二塁打で逆転すると、三塁上で叫び声を上げた。8回の中前打は、打球速度183キロで両軍最速だった。だが7回、バウアーズが11球粘った末に2ランを打ち、ミッチェルも続いた。2-6。ドジャースは3連敗で後がなくなった。

第4戦、ロバーツ監督は大谷を1番に戻した。レギュラーシーズンで彼の定位置だった打順で、このポストシーズンでは8試合目にして初めてだった。監督は、5打席回る打順に置くことが勝つ確率を一番高くする、という趣旨を説明している(AP)。

2回、ペイジェスの適時打で先制した直後に、大谷は右中間へ3ランを打った。ポストシーズン初本塁打で、8月18日以来、およそ2カ月ぶりの一発だった。ドジャースは4-0とリードした。しかし4回にバウアーズの二塁打で2点を返され、5回に同点。6回にミッチェルのソロで勝ち越された。1点を追う7回1死三塁で、大谷は空振り三振に倒れている。9回にはハミルトンのソロで差が2点になり、4-6で試合は終わった。ブルワーズは1982年以来、44年ぶりのワールドシリーズ進出を決めた。

試合後のクラブハウスで、大谷は1番起用を「信じてくれた形」と受け止め、勝って応えたかったと話した(デイリースポーツ)。米国で伝わった言葉は、もう少し鋭い。ESPNのバスター・オルニー記者によれば、大谷は通訳を通じてブルワーズの強さを認め、こう言った。

"it really exposed some of the parts of me as a player."

選手としての自分の、ある部分をさらけ出された——。日本の紙面では、同じ夜の言葉が「自分の力のなさを実感するシリーズだった」と報じられた。悔しさを語る日本語と、弱点を名指しされたと語る英語。同じ会見の言葉が、海を越えて少し違う形で届いている。

同じ夜、来季の投球について聞かれると、大谷は "Yes, definitely" と答えた(Dodger Blue)。治療とトレーニングの計画は、一から見直すという。手術が必要かどうかは、まだ決まっていない。フリードマン編成本部長は、球団と大谷の間の意思疎通にもっと良くできた部分があったと認めている。

最後に書かれた1番という打順は、監督の信頼の表れだった。そこで打った3ランは、このシリーズでドジャースが打ったただ一本の本塁打になった。